大人でも矯正できる? 成人矯正とは|メリット・デメリットを徹底解説
矯正治療と聞くと子どものうちにやるものというイメージを持つ方は少なくありません。
確かに成長期の子どもは骨や歯の動きが早く、治療期間も短く済みやすい特徴があります。
しかし近年では、20代〜50代、さらには60代以上でも矯正治療を始める方が増えています。
仕事や子育てが落ち着いたタイミングで昔から気になっていた歯並びを整えたいと考える方や、口腔環境を健康に保つために矯正を選択する方も多く見られます。
ここでは、成人矯正とは何か、そのメリットとデメリットを分かりやすく解説します。
見た目だけでなく、健康や機能面での効果、注意すべきリスクや費用、治療期間についても詳しく紹介します。
成人矯正とは

① 大人になってから行う
矯正治療の総称
成人矯正とは、永久歯が生え揃った後に行う矯正治療を指します。
骨格の成長がほぼ止まっているため、主に歯を移動させて歯並びや噛み合わせを改善します。
② 子どもの矯正との違い
子どもの矯正は骨格の成長を利用できるため、顎の形や大きさをある程度コントロールできます。
一方、成人矯正では成長のコントロールはできないため、歯を動かすスペースを確保するために抜歯や歯列の拡大が必要になることがあります。
成人矯正の主な種類

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ワイヤー矯正(表側、裏側)
表側矯正は歯の表面にブラケットとワイヤーを装着する方法で、最もスタンダードな治療法です。
裏側矯正は歯の裏側に装置を付けるため目立ちにくいですが、費用や難易度が上がります。 -
マウスピース型矯正
透明なマウスピースを段階的に交換しながら歯を動かす方法です。見た目が良く取り外し可能ですが、適応できる症例に限りがあります。
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部分矯正
前歯など一部の歯並びだけを改善する方法で、短期間、低コストで済む場合がありますが、噛み合わせ全体の改善には不向きです。
成人矯正のメリット

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見た目が良くなる
長く気になっていた歯並びが整うことで、自信が持てるようになります。
人前で話すことや写真撮影が苦手だった方も、口元を隠さず自然に笑えるようになるケースが多いです。
見た目の変化はプライベートだけでなく、営業や接客などビジネスシーンでも好印象につながり、対人関係にもプラスの効果をもたらします。 -
噛み合わせの改善による
健康効果がある 正しい噛み合わせは、食べ物を効率的に咀嚼できるため消化吸収を助け、胃腸への負担を軽減します。
また、噛み合わせが整うことで特定の歯や顎関節にかかる過度な負担が減り、将来的に歯のすり減りや破折、顎関節症などを予防する効果も期待できます。 -
清掃がしやすくなる
歯が正しく並ぶと、歯ブラシやデンタルフロスが歯間や奥歯の隅々まで届きやすくなります。
その結果、歯垢や食べかすの除去が容易になり、むし歯や歯周病のリスクを減らせます。
特に成人の場合、歯周病の予防は歯の寿命を延ばす上で非常に重要です。
成人矯正の
デメリット・リスク

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治療期間が長くなる
成人は骨の代謝が子どもより遅いため、歯の移動速度も緩やかになり、平均で1年半〜3年程度の治療期間がかかることがあります。
特に抜歯が必要なケースや噛み合わせのずれが大きい場合は、さらに期間が延びる可能性があります。 治療中は通院や装置の調整が定期的に必要になるため、スケジュール管理も重要です。 -
抜歯の必要性
歯列に十分なスペースがない場合、成人は子どもと違って歯を抜く必要が生じることがあります。
ただし、抜歯を行うことで歯列全体のバランスや噛み合わせが整い、長期的にはメリットが大きくなるケースも多いです。 -
歯周病のリスクがある
成人の場合、歯周病が進行しているケースや、初期症状が隠れているケースが少なくありません。
歯周病は歯を支える骨が徐々に破壊される病気で、矯正治療中に進行すると歯の動きや治療計画に影響する可能性があります。 そのため、矯正を始める前に歯周病の有無を検査し、必要に応じて治療を先に行います。 また、矯正装置をつけると歯周病のリスクがさらに高まります。
成人矯正を
成功させるための
ポイント

① ライフスタイルに合った
治療法を選択する
成人矯正では、特に職業や生活スタイルに応じて装置の種類を選ぶことが重要です。
人前で話す機会が多い方は、目立ちにくいマウスピース型矯正や舌側矯正を選ぶケースが多いです。
一方で、短期間で大きな歯の移動が必要な場合は、表側ワイヤー矯正の方が効率的なこともあります。食事制限や装置の取り外しの有無、通院間隔なども含め、自分の生活に無理なく取り入れられる方法を選ぶことが、治療を最後まで続けるための大きなポイントです。
② 定期的な通院を怠らない
矯正治療では、数週間〜1ヵ月ごとの定期通院で装置の調整や歯の動きの確認を行います。
また、大人の場合は歯周病の進行にも注意が必要で、定期的なチェックを受けることで早期発見、早期対応が可能になります。
忙しい時期や出張が多い場合は、事前にスケジュール調整を行い、通院間隔を守れる体制を作ることが大切です。
成人ならではの注意点を
理解して治療を受ける

成人矯正は年齢に制限がなく、歯と歯周組織の健康状態が整っていれば何歳からでも始められます。
見た目の改善はもちろん、噛み合わせや清掃性の向上による健康効果もメリットです。
一方で、治療期間や費用、抜歯の可能性など、事前に理解しておくべき注意点もあります。
信頼できる歯科医師と十分に相談し、自分のライフスタイルや希望に合った治療計画を立てることで、大人になってからでも満足度の高い矯正治療が可能です。