〇ホワイトニング材の成分
ホワイトニング材として臨床応用されているのは、オフィスホワイトニングに使用されている各種濃度の過酸化水素、ホームホワイトニングに使用されている10%過酸化尿素、無髄歯の漂白法であるウォーキングブリーチに使用する過ホウ酸ナトリウムの3種です。
〇過酸化水素
過酸化水素は、2.5~3.5%の濃度のもの(オキシドール)が消毒剤として使用されています。過酸化水素は、組織、細菌、血液、膿汁などに存在するカタラーゼで分解され、フリーラジカルが発生します。
フリーラジカルには強い酸化力があり、細菌の構成成分に効果があります。また、酸化力に基づく漂白作用、脱臭作用があり、歯のホワイトニングに応用されています。なお、過酸化水素からフリーラジカルを多く発生させるには、過酸化水素の濃度を上げる、温度を上げる、光を当てる、アルカリ性にする、金属食媒を添加にするなどの方法があります。
〇過酸化水素の分解と漂白作用
ホワイトニングのメカニズムは過酸化物による有色物質の分解作用です。フリーラジカルが有機性着色物質を分解して、低分子の無色の物質となることにより漂白作用が発現します。
〇ホワイトニング材の歯面への作用
ホワイトニング材は、エナメル質表面に作用させます。ホワイトニング処置終了時には、直後の着色飲食物や酸性飲料の摂取、喫煙は避けるように指示します。
これは、ホワイトニングは材は歯の表面を保護している有機性の皮膜であるペリクル(獲得皮膜)を除去する作用があるからです。
また、35%過酸化水素を含むホワイトニング材を適用したエナメル表面を、2万倍の高倍率でみると表面が荒れているのがわかります。しかしながら、ホワイトニング材による表面性状の変化は、酸性飲料やレジン充填の際のエッチングよりも軽微で、唾液のよる再石灰化作用で回復します。これが、漂白直後の飲食物に対する注意の理由の一つです。
〇ホワイトニング材の歯質内部への作用
ホワイトニングでは、エナメル質表面だけを白くしているのでしょうか。それとも象牙質まで白くしているのでしょうか。
抜去歯の断面をガラスに貼り付けて漂白した基礎実験によると、ホワイトニング材は歯の表面のみならずエナメル質を透過して、エナメル象牙境、象牙質まで漂白されています。
過酸化水素から発生するフリーラジカルに対しては、エナメル質は半透明であることや、エナメル質表面のエナメル葉やエナメル叢、微小なクラックの存在が、歯の内部まで漂白される原因とされています。
ホワイトニング直後の色の後戻りはエナメル表面の歯面の状態が回復すること、ホワイトニング効果が数年にわたり継続するのは歯質内部まで漂白が作用が及んでいること、そして漂白時に知覚過敏が発生する理由は、歯質内部までに漂白剤が作用していることで説明できます。
なお、ホワイトニングをすると特に犬歯や中切歯でクラックが目立つようになるケースがあります。これはもともと存在したクラック内部の有機質が除去され、照射光線の角度により目立つようになると考えられています。
術前の歯の色の観察と状態の把握を、患者と共に完全に行うことが大切です。
~初めての方へ~
まずは『無料矯正相談』へ
矯正治療は、歯科治療の中でも専門性の高い分野です。
一生に一度の治療ですので、矯正歯科専門医院にご相談ください。
無料矯正相談では、患者さんが一番気になっている部分の確認や治療法の説明、費用についてなど十分な時間を設けております。
歯並びの影響により、顎の成長や健康寿命、人生観まで変わることがあります。
そのため患者さんの「人生の分岐点」という意識で臨んでいます。